ミネルバ大学では午前2コマ反転授業が行われており、90分の授業に対し2~3時間の予習が欠かせないという。私自身も大学時代、予習していかなければまともに参加することができない授業がいくつかあり大変有意義だった。同大学のようにActive Learning Formが整っている環境はなかなかないと思うが、教員としては、担当科目においてしっかりと予習をして臨んでもらえるような授業をどう作り出すかということに労力をかけるべきだと思う。
また、同大学では授業以外に、滞在する各都市で現地の行政機関や企業、NPO等でのプロジェクト学習やインターンを通して獲得した技能を実践し体得する機会が与えられるという。学んだことを実生活・実社会で生かす機会も、可能なことから自分の担当科目で設定していくことが有効だと思った。
最後に、同大学が採用しているというNeed-basedの(必要性に応じた)給付型奨学金について、日本の大学でも取り入れたら経済格差が教育格差につながっている現状を改善できるのではないかと感じた。ミネルバに合格した以上、金銭的な理由で通えないことはないという状況を実現している制度はすばらしいと思う。合格者の定員を設定するのではなく、一定のレベルをクリアした学生を合格とする点にも同大学の理念が反映されており、IDにも通じるものがあると感じた。